大阪の社内イベント担当者さんのある一日からイベント制作を学ぶ。

4月某日 9:12

「今年の入社式、そろそろ考え始めようか」

人事部長からのその一言で、佐藤さんの一日は始まった。
大阪に本社を置く中堅企業で、人事と総務を兼任している佐藤さんにとって、入社式は毎年やってくる恒例行事だ。

特別な肩書きはないが、
「なんとなく佐藤さんがやる流れ」
が、いつの間にかできあがっている。

ここで佐藤さんは、いつも同じことを感じる。

「何から考えたらええんやろ…」

👉 学び①:イベント担当者が最初に迷うのは、能力不足ではなく“考える順番”

イベント担当者が最初に迷うのは、経験やセンスの問題ではありません!
手段から考え始めてしまい、判断基準がない状態になるためです。プロはまず「入社式で何を一番伝えたいか」を言葉にし、
考える順番を整えることで準備を楽にします!


10:30 去年の資料を探しながら思ったこと

共有フォルダを開き、去年の入社式の資料を探す。
写真、進行表、メールのやり取りは残っている。

でも、
「なぜこの流れにしたのか」
「どこが大変だったのか」
は、どこにも書いていない。

「毎年ゼロから考えてる気がするな…」

この瞬間、佐藤さんは気づく。
イベントが終わったあとに振り返らないと、
次の自分が一番困るということに。

👉 学び②:イベントは“終わった瞬間”に学びを残さないと、毎年同じ悩みを繰り返す

ベント資料は残っていても、判断理由や苦労した点が記録されていないと、次回は再びゼロから考えることになります。
イベントは終わった直後に振り返りを残すことで、次の担当者や未来の自分の負担を大きく減らせます。
当日のタイムスケジュールや台本などは大切な資産になりますのでしっかりデータ管理しておきましょう。意外と紛失しやすいものだったりします。


12:15 ランチ中の何気ない一言

昼休み、先輩との会話。

「まあ大阪やし、何とかなるやろ」
「でも、一人で抱え込んだらしんどいで」

冗談のようで、実は核心を突いている。
佐藤さんはこれまで、「相談=迷惑」と思い込んでいた。

でもよく考えると、
誰もイベントの全体像を知らない状態だから、
自分が一人で抱えてしまっているだけなのかもしれない。

👉 学び③:一人で抱え込む原因は“責任感”ではなく“情報の偏り”

イベント担当者が一人で抱え込んでしまう原因は、責任感の強さではなく、情報が自分に集中していることにあります。
全体像を共有しないまま進めると判断も作業も偏り、結果的に負担が増えてしまいます。業務が過多になりやすくなります。
たまには、仲間と息抜きやランチなどで相談することも必要です!


15:40 去年の失敗を思い出す

進行が少し押したこと。
司会が詰まり、会場が一瞬静かになったこと。

大きな事故ではない。
でも、あの「どうしよう」と思った数秒は、今でも忘れられない。

「完璧にやろうとしすぎてたんかもしれんな」

ここで佐藤さんは、別の考え方に行き着く。

入社式は
感動させる場でも
完璧を競う場でもなく、

新入社員が安心して帰れれば、それで成功なのではないかと。

👉 学び④:社内イベントの成功基準は“完璧さ”ではなく“目的に合っているか”

イベント担当者が過去の失敗を強く覚えているのは、規模の大小ではなく「判断に迷った瞬間」が印象に残るからです。
プロは失敗を反省ではなく、次回の判断基準を作る材料として整理します。
イベントはたくさんの人がかかわります。想定外のことが起こることもやっぱりあります。想定外を解決したナレッジを蓄積していくことが
重要です!


17:20 外注という選択肢を冷静に考える

「外注」という言葉を見て、最初は少し身構えた。
派手な演出をしたいわけでもないし、予算も限られている。

でも調べていくうちに、考えが変わる。

外注とは
全部任せることではなく
判断を整理する相手を持つことなのかもしれない。

「自分で決めなくていい部分があるだけで、だいぶ違うな」

👉 学び⑤:外注の価値は“楽をすること”ではなく“判断を分散できること”

外注は業務を減らすための手段ではなく、判断を一人で抱えないための仕組みです。
第三者の視点が入ることで考えが整理され、迷いが減ります。結果として準備の質と担当者の余裕が同時に高まります。
外部のイベント会社には、たくさんのナレッジがあります。いろいろな意見を集めてみることも課題解決への近道に
なります。


18:45 帰り際に書いた3行メモ

佐藤さんは、ノートにこう書いた。

・入社式で一番伝えたいこと
・新入社員にどんな気持ちで帰ってほしいか
・去年しんどかったポイント

全部決まっていなくてもいい。
でも、言葉にすると、次の一手が見えやすくなる

👉 学び⑥:イベント準備は「決める」より「書き出す」ことから始めると楽になる

イベント準備は最初から決め切る必要はありません。伝えたいこと、参加者の気持ち、過去の負担を書き出すだけで、思考が整理され次の行動が見えやすくなります。書くことは、判断を楽にする第一歩です。

まとめ

大阪で社内イベント担当をしている佐藤さんの日常は、多くの担当者にとって他人事ではありません。

何から考えればいいか分からない、一人で判断を抱え込んでしまう。こうした悩みは、経験不足ではなく考える順番や判断軸が整理されていないことから生まれます。目的を書き出す、過去を振り返る、判断を分散する。それだけで準備は大きく楽になります。外注も「丸投げ」ではなく、担当者が一人で悩まないための選択肢です。GROWSでは、企画の壁打ちや考え方の整理など、初期段階からの相談も可能です。迷った時は、ぜひ一度ご相談ください。

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